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久しぶりに
遠方アウェイに足を伸ばしました。暇なわけでも、裕福なわけでもないんですけどね。
時流というか。勢いというか。
ということで山形行ってきたわけです。土日きっぷ買って。
つまりこの発言の示唆するところは、土曜の夜とかに衝動的に決めるとか、そういう私にありがちなソレではなく、かわいらしくも金曜日に切符とチケット買ってwktkしながら日曜日を待つとか、そういう若かりし頃のアレなわけですね、はい。
だからこう、東京駅で買ったコーヒーを上野過ぎたあたりで床にぶちまけてしまったりとか、隣の席に座ってたおばちゃんが「大白蓮華」を熟読してて生温かい気持ちになったりとか、いや別に他人の信仰よりも、むしろここに「「目ざめよ!」」とか「明法」持ってきて熟読したりしたらどうなるか考えてみたりとか、仕事の電話が来ませんようにと祈ってみたりとかしててもですね、試合を楽しみに行く、という感じを思い出せている気がするわけです。
「ジェフ市原」とアウェイ試合をやるという何だか良く分からん設定のために、わざわざ天童まで行ったのがもう7年も前なのかよ、と。あの時も雨模様だったな。時々、虹が出たりしてたな。アウェイ側が遠いし薄暗いしよく見えなくて、でも石塚がゴールライン際から右足アウトサイドで上げた美しいクロスを山田卓がねじ込んだあのゴールがな。そんなときにやまかんさんが国立で別の試合見ながら、「今頃ジェフは4-1ぐらいで負けてる」とか超能力者っぷりを発揮してた後日談を聞いたなとか。そのような事も同時に思い起こされるわけで。

つまり、チームの好調というのが、こちらに与える心理的な積み上げというのもあるのだと。

で、試合なんですが。

山形のプレスは、常に高い位置とはいかないまでも、きちんとゾーンを作っていて、そこに入ってきた時にはボールホルダーにしつこく寄せる守備をして来る。そこはこれまでの対戦でも十分に分かっていたところですね。実際、最終ラインにしても中盤にしても、それなりに選手の質は揃っているように思えるのですが、一方で、同じやり方をずっと続けてきたことによる閉塞感のようなものも少し感じました。
こちらの方はというと、立ち上がりが、少し緩かったようにも思います。受けてしまった、というか。様子を見ながら長いボールを使ってましたが、結構、序盤からセットプレーが多くとれたことで、「そのうち入るかな」という空気が出ちゃったようにも見えました。実際に惜しい形も結構あったし、こちらの心理としても「セットプレーで1点取れれば」と。
前日からの雨の影響もあるのでしょうが、ピッチの水量が思ったよりも多い感じで、最初は少し抑え気味な感じもしました。そもそも下が濡れている状況というのは、「走れない」というより、むしろ「止まれない」事の影響が大きいわけですし。それは「踏ん張り」、もう少し言えばコンタクトの「強さ」と「深さ」にも影響してくると。
で、PKを取られちゃったりするわけです。まあ、萩村の対応そのものはギリギリ深くいったと思うので、結果がファウルで残念、という感じでしたが、むしろ問題はその前に右サイドの深いところでボールを持たれたときに、対応した海本らの距離と守備の立ち方にあった気がします。あそこでしっかり抑えられずに中に戻されてるのは良くないよな、もっと出来たよな、という感じで。
でもそのPKを高木が押さえたのは非常に大きかったと。当たり前なんですが。やり直しを含めて2発(ってーか、1発目を流されてたらどうなってたんだろ)止めた。特にやり直しになった後に、高木が抗議する両チームのメンバーから離れて静かに集中力の立て直しを図っていたことも(こちらの選手が行ったのは、そこを見越して、状況を考えた時間稼ぎなのではと)、やっぱり今のチームが持っている雰囲気がそうさせるのかな、と思いました。言い換えると、その状況でも、受け止めて立ち向かう心理的な厚みがあると。まあ、宮沢のキックはさすがにどうかと思いましたが。
ここを乗り切って、俄然集中力が増した感じがしましたが、それは決して焦りにはつながりませんでしたね。プレスに来る山形に対して、ミスをしないよう、丁寧にボールを動かす。マークを嫌ったディエゴが下がってきても、その分をボランチやサイドがスライドしてパスアングルを作るようにしてる。我慢して、つないで、チャンスを待った結果が、1点目のつながり、開放、加速感に到ったのではないかと、そういう風に見ています。
2点目はもう、結果としてそうなるという、まったく典型的な今のヴェルディの形。カウンターからフッキとディエゴのパス交換だけで裏に出て独走という。そこでまったくフッキが揺るがない。堂々と自信を持ってドリブルして、レオナルドのコンタクトを意に介さず、キーパーの動きを見ながらコースに蹴るだけ。まるで試合前の練習のようにリラックスしたゴール。
そこから山形が、佐々木や財前の突進などでチャンスを作ったりはしましたし、途中から復帰した豊田がターゲットとしてボールを収めたりはしていましたが、ヴェルディとしてはもう、ボールをきちんとキープし、長短のパスで展開を作り、カウンターを時々繰り出しては山形を疲弊させつつ、最後までゲームをコントロール出来ていました。
いや、なんかこう、試合中は「上手いこと行き過ぎてる気がする」とか思っていたんですが、最終的には堂々たる内容で押し切ってしまいました。本当に自信がついてきたんだろうな、精神面でも良いコンディションが作れているな、と感じさせるゲームでした。
萩村やシウバ、試合前の飯尾の怪我など、いくつか問題も出ましたが、ゲームの内容としてはケチの付け所が少ないと。それはやはり、彼我の勢いの差、モチベーションや統一感・結束感の差ですね。力感があった。

でもこの試合のように、やはり少しでも緩めば、PKであれCKであれFKであれ、万が一にもそれが審判の誤りであれ、決定機につながる事は現実にあるんだと。
ヴェルディは第2クール以降、31試合を戦ったうち、2失点以上した試合は4つしかない。そして逆転負けもない。つまり先制点を取れば、確実に勝ち点を得てきたわけです。それが今の勢いにも、もちろんつながってる。サッカーにおいて先制点が重要なのは当たり前で、ことさら強調するような事でもないのですが、そういうデータを見れば、どこのチームだって「ヴェルディ相手にはしっかり守って、絶対に先制点を与えない」と考えるでしょう。だから厳しく来る。特に攻撃のキーマンであるフッキとディエゴには。フッキのコンディションという問題は、この試合でもチラホラ見えています。そのマークを承知の上で、上手く周囲を使い、また周囲もそこを感じたプレーがここまで出来ている。そのバランスを壊さないように気を使っていくことが大事になっていくでしょうね。

あとは目先の事に集中するのみ。ベテランが多いのは、こういうときには有利に働く気がします。
残り5つ。だけど、ひとつ、ひとつ。
by eixeix | 2007-10-23 01:56 | サッカーとか。
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