まずは安堵感
ですかね、今感じてるところとしては。
愛媛FCに2-1で辛勝した我らが東京ヴェルディ1969は、勝ち点を88まで伸ばして、試合のなかった札幌をかわし首位浮上。3位京都との勝ち点差は3ですが、残り1試合で得失点差+33という分厚い鎧のおかげで、とりあえずJ1昇格をほぼ確保いたしました。はい。

試合前には、なんかこー、静かな炎と申しますか、内から沸き出るテンションがありましたね。さすがに。珍しく開始1時間前ぐらいに行ってたし。
あのゲーム前に流すモチベーションフィルムというか、観客向けのPRムービーというかですね、あれをゴール裏が静まり返って、みんなでじっと見つめる感じが好きです。
ああ、一体感があるな、と。みんな同じ方向、同じ思いでいるなと。そういう実感が得られるので。特にこの試合では、お客さんの出足も良く、ゴール裏が埋まるのも早かったので、そういう感じが余計に強まったように思いました。幸いなことに、僕はこの年になっても目が良いので、大抵は逆サイドのスクリーンを見ているわけですが、多くの人が後ろを振り向いて頭上のスクリーンを見上げてるんですよね。こちらを向いている人たちの中には、もう映像を見ながら涙目になっている顔も幾人か。やはりそういうのは、胸に来るものがあります。

ゲームの内容というか、コンセプトの面で言うと、やはりフッキ不在のところにFWの配置をどうするのかというのが、当然の注目点で。僕はどうしても「シウバ1トップ」という形が頭の中で描けず、「船越1トップか、シウバ・船越2トップかなあ」と思ってました。理由は単純で、要はシウバは後ろを向いてDFを背負うプレーに難があるということ。そしてフッキのように、DFを背負った状態から反転して突破するような力はもっていないな、ということ。そういう弱点の方が思い浮かんでしまったからで、だとすると、ヴェルディではフッキの次に決定力のあるディエゴに、どれだけ前を向いてプレーする状況を作れるか、を考えると、彼を守るためにも、後ろを向いてプレーが出来る船越がいた方が良いんだろうな、という感じで。ラモスはディエゴとの相性や本人のコンディションを考えてたようですね。
形を決めた、という意味では、やはりファーストプレー、ディエゴによるファーストシュートにつながった場面を「出せた」事で、チームとしてハッキリとしたイメージを持てたように思います。つまり後ろからのロビングを船越が落として、それをディエゴが前を向いた状態でもらい、シュートに行く形。結果としてこういう形からは得点が出なかったわけですけど、チームとしては「これでいこう」という形がひとつでもシュートにつながった、意識できたことで、攻撃面での迷いが少なくなったんじゃないかな、と思いました。ラモスの言う「チームを固定したかった」という意味でも。
やや受けるような守備の形から入りましたが、奪ってから攻めに出る意識はそこそこ良かったと思います。そこに愛媛のミスの多さが、こちらの攻勢を誘発する展開だったのかなと。得点シーンもやはり愛媛の中盤ミスを奪ったディエゴが、船越に早いタイミングでのスルーパス。船越が自分のガタイを上手くブロックとして使いながら落ち着いて決めました。はい。
一方で失点シーンは、寄せの半歩遅れ、一歩遅れが少しずつ重なり、サイドから上げたボールが一山越えてFWに「当たって」、さらに高木の上を越える、という流れで。太陽も目に入ったのかな。
ゲーム全体として、愛媛は小気味良くボールを動かして攻めてきており、「らしさ」を発揮していましたが、一方でミスも多く、局面での消極性も目に付きました。ヴェルディとしてはやはり守備面でやや受けに回ってしまった印象があり、どうしても相手のパスに合わせて守備をスイッチしていく後手後手な感じが出てしまったように思います。ただ愛媛がフィニッシュに近いところで迫力がなく、最後を閉めてさえいれば、それほど危険な状況も少なかったなと。
後半も引き続き、ボールを動かす愛媛と、そこを受け止めてカウンターの意識を持ったヴェルディの押し合いになりました。チャンスはそれなりにあり、飯尾のグラウンダーは弾かれ、土屋のヘッドはバーに嫌われ、ディエゴのシュートもポストをかすめていくんですけど。飯尾と広山を、シウバ、井上へと順次スイッチしてサイドを広げ、また大野を柴崎晃に代えて運動量を増やしたいというベンチの意図も出しましたが、逆に余計、ボールを保持しづらくなってしまった感じもしました。フッキ不在で飯尾と広山はシュートへの意識を強めていたように感じましたが、お互いに決定機を決められなかったのも勿体無かったですね。
得点シーンは井上の積極的なシュートをクリアされたCKから。服部がここぞのプレースキックをゴール前に送り込むと、これを中央で船越ドンピシャリ。出来すぎですね。実際。文字通り値千金。ただそこから、愛媛の猛攻を受けましたが、「受けきれるかなー」と思ってはいました。キツそうだったけど、そこで勝ちきる力はついてきてると思ってたし。まあさすがに、残り5分でのあの愛媛のシュートは肝を冷やしましたが。高木のビッグセーブがここでも。いやはや。
シウバが相変わらず絶好機でやらかしたりもしましたが、とにかく勝ちきっての勝ち点3を獲得。
「ほぼ」J1昇格を手に入れました。

ひとつの考えとして。
次節、「優勝」の可能性が残っていることは、モチベーション的にも大きいのかな。こういうのは、口に出していくことで自分の力になることもあるので。それに上位3チームとも、それぞれにモチベーションの置き方が違うとは思いますけど、ヴェルディだけ安穏としてるのは色々危ないし。怪我とかあるし。だからあとひとつ、という気持ちを大事にして欲しいと思います。

でもまあ。個人的には。
シーズンを振り返ったり、来年のことを考えたりするのはひとまずおいて、とにかくホッとしたなと。良かった良かった。まずそういう気持ちでいっぱいで。あとはゆっくり寝てから考えようと。

家に帰ってきたところ、なぜか上着のポケットに、いつの間にやら緑の折鶴が入っていました。折鶴の雨の中で、気まぐれな一羽がこっそり忍び込んでいたようです。どなたが折られたものかは存じませんが、この日の思い出のために、大事にしておこうと思います。
[PR]
by eixeix | 2007-11-26 21:19 | サッカーとか。
<< 帰り着いて。 もう今年も >>