まさかこれほどの
大差がつくとは、さすがに予想してなかった。

トーマスデーということもあり、冷たい風雨にも関わらず、1万人を越える観客。
両サポーターともテンションは高いが、札幌側が屋根の中に待避する中、こちらは多くの若いメンバーが屋根外に出て、雨中に跳ねる男意気。年寄りにはまねできないので、後ろで観戦させて頂いた。
しかし、本当に試合の入りっぱなからテンションが高い。客も、選手も、監督も。
それがそのまま乗り移ったかのような開始早々の先制点。
右サイドからFK、服部がゴール方向へ蹴ろうという角度から、ファーサイドやや浅い位置の萩村へ。ゴール側へ流れて後手を踏んだ札幌守備陣を嘲笑うかのように、完璧に競り勝った萩村の折り返しが、キーパー前に突っ込んだディエゴに届く。体を預けて押し込んだ先制点。勢いが加速する。
フッキやシウバが絶好のチャンスを逃すなどしたものの、勢いはそのままに、またも同じような位置からのFK。ゴール前にロブで服部が上げたボールに、曽田の前にポジションを奪ったディエゴが今度はジャストでヘディング。2-0。ここまでわずか15分。
それにしても。
服部のFK、CKの精度が、特に前半良かったことは確かなのだが、それにしても、である。札幌のセットプレーディフェンスにおけるマークが、尽くズレる。やけにボールばかり見ていた印象。何があったのかは知らないが、「こりゃ大開放日だな」と、パチンコ屋の幟の文句が浮かぶ。負けているにも関わらず、セットプレーに全員戻って、カウンター要員を1人も置かなかったのも良く分からない。藤田かダヴィ1人でも残せば、ヴェルディとしても対策をとらざるを得ないわけだし。一方のヴェルディ、曽田にここまで散々痛い目に合わせられてきていたセットプレーディフェンスで、敢えて曽田のマーカーに海本を置く。ここまで曽田にやられたのは、純粋な高さの問題以前に、良いポジションで「飛ばれて」いるからで、そこに対して、当たりに強く身体能力の高さとスピードを持った海本を密着させるというのは、なかなか良いアイデアに見える。結果、これが奏功したのが、今日のひとつのポイントか。
ヴェルディの中盤守備バランスも整ってきた。アンカーの菅原が、そのポジショニングでひたすらに効く。大野のチャレンジもしやすく、中盤の守備バランスに狂いが生じることはほとんどなかった。またシウバ、飯尾の追い込みもあって、札幌の守備ライン、特にサイドバックとボランチが幾度も展開ミスをやらかしたのは事実だ。しかし、そういう局所的な問題とは別にして、こちらの勢いに押されたこともあるのだろうが、札幌の中盤とラインの距離感がひたすらチグハグだった。いくつかチャンスは作られたものの、攻撃も単発。ラインで奪ったボールを前に蹴り、セットプレーを取るか、こちらのラインがミスをしてFWにこぼれるのを待つか、といった程度の攻めしかない。せいぜい流れの中からのまともなチャンスは、ヴェルディ中盤のミスからハーフカウンター気味に右サイドを突破した藤田のクロスから作った形ぐらい。これまでであれば、もっとカウンターに対してもリスクをコントロール出来ていたはずなのに、それも出来ていない。
で、後半早々、服部の縦フィードにフッキが出てキープというお決まりの形から、フッキが曽田を難なく抜いてクロス。札幌守備陣は人数だけは戻ってきていたものの、ファーサイド大野がまったくの「どフリー」。ヘッドで合わせて3点目。勝負を決める。
あとは着々とカウンターで。
縦パス一発に抜けたフッキが決めて、6試合連続の31得点目。さらには終了間際、これもディエゴのスルーパスに抜け出しながら、最後は守備とキーパーを引きつけて、ディエゴに優しい横パスをプレゼント。珍しい事この上ない、この贈り物を相手ゴールネットにぶち込んだディエゴがめでたくハットトリック達成。
はいはい快勝快勝。
一方で、4-0になってから集中力を欠き、相手FKからオフサイド取り損ねて失点するなど恥ずかしい場面もあり、そこはネジを締め直して欲しいと思う。いやほんとに、あれはない。勝ったからこそ、恥ずかしいと思えと。
全体としてみるに、勢いの差が出た、といえばそうなのだが、やはりテンションの上げ方、文字通り試合への入り方の差が勝負を決めたと言って良い。シウバが先発したことで西谷の上がりを抑制したかったというラモスの狙いはそれなりに効果を見せたが、それよりもむしろ彼のスピードに、札幌のラインとボランチが「気圧されて」くれたことがメリットだったのかな、という気がする。あれだけスピードのある選手に追いまくられるのは嫌な気分だろう。そこに加えて、風雨と味スタの芝である。慣れてきているヴェルディに比べ、札幌が足場の確保に苦しむような場面も少なからずあった。
采配を含めゲームの閉め方も良い方向に行ってただけに失点が悔やまれるが、結果だけはOK。得失点差も大きい。あとはまあ、土屋の怪我が問題なければ良いのだが。

今のスタイル、システムでどこまで引っ張れるのかは分からない。望外の先制点がなければ、そう簡単に行けたかどうかも分からない。何より、ここに来てのフッキとディエゴのファウルトラブルは無視できない問題だと思う。
一方で、疲労のたまる戦いの中、間違いなく勢いはある。一体感もある。これをどこまで続けられるか、そのために何をするのか、日々その繰り返しなのであって、だからこそ、毎日のトレーニングで選手同士が多くの言葉を交わしていく必要があるのであるし。
確かに単独2位まで来た。でもそれは、単なる通過点だ。上下の勝ち点差は切迫している。厳しい状況に何ら変わりはない。
だからこそ、とにかく目一杯喜んだ。これは、今シーズン最も嬉しい勝利だった。
そして思い切り、喜べるだけ喜んだら、また次だ。次。
残り試合、とにかく、最後まで。
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by eixeix | 2007-10-01 01:11 | サッカーとか。
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