J1第12節 v.s. 柏レイソル(H) 1-0 勝ち
オフィシャル試合詳細

ようやく勝ったな~。が、まず感想。
トーマス・デイで、TOMASの塾生ご招待企画もあったらしく、観客は31000人を越えた。ただ試合全体を通して言えば、正直、見所は少なかった。前節の結果で、「心理的な部分に影響が出てきそうだ」と書いたけれど、やっぱりそういう試合だったのかな、と思う。
高木が前節のレッドカードで欠場し、水原が先発出場。J1での先発は初先発、J1出場そのものも約10年ぶりだとか。J2、JFLでも経験は積んでいるとは言え、感慨深いものがあった。大悟も腰痛で欠場との事。疲労もあったのかな。
先制点は恐ろしくラッキーで、中澤聡太がゴール前でボールの出し所を探しながら、不用意なボールキープをしていたところに、ワシントンが背後から上手くプレッシャーをかけてボールを引っ掛けると、これを平本に優しくパス。GK南と1対1になった平本に対して物凄くイヤな予感がしたが、意外なほど冷静にあっさりと決めてみせた。よくやった平本。1対1を普通に決めただけで誉めてもらえるFWはなかなかいないぞ。
しかし全体にパスの展開が遅めで、ビルドアップにも手間がかかる。相馬にミスが目立ち、アタックにも積極性を欠いた印象は否めない。前半はそれなりに形を作る局面もあったが、結局、スピードを上げてアタックに入るような形に立て直すことができず、後半からはまったく攻め手が見られなかった気さえする。
対する柏は前線からのプレスが粘り強く、FWとMFが連携して執拗に追い掛け回してきた。バックラインも中澤のミスはともかく、ワシントンに対して上手く網を張って押さえ込んでおり、守備の出来に関して言えば、下位チームと侮れるようなものではなかった。ただ攻撃に関しては、「玉田が」「リカルジーニョが」「クレーベルが」という個別のアタックは見られたものの、連携に乏しく、散発的だったのは確かで、要所を締めればどうにかなるだろう、というのが前半まで。
後半、宇野沢と平山を投入し、特に左サイドに張った平山に掻き回され、クレーベルが高い位置でターゲットになることで、長いボールの多用も含めて、ヴェルディにとっては嫌な展開に持ち込まれた。しかしフィニッシュの局面では、水原の踏ん張りと、柏の拙攻もあって、そのまま逃げ切ったというところ。終了間際にワシントンが1対1から抜け出してゴール!と喜んでいたら、どうやらその前にワシントンのファウルがあって取り消されたようだ。ぬか喜びとはまさにこのこと。
戸田→米山のスイッチにはやや疑問符が付くものの、中央での高さに対する対策として李をシフトさせたことと、1-0のまま攻撃面が硬直しており、相馬の左サイドが上手く機能していなかったことを考え合わせれば、右からのビルドアップも考慮しての交代だったか。流れを変えるところまではいかなかったけれど。森本は仕事をする局面がほとんどなかったね。
厳しく言えば結果だけの試合だったけれど、ただこの内容で勝ちきったことは評価してあげたい。
負けているチームは自信を失っているものだし、時間を追うに連れて「腰が引けて」しまうのも、メンタル面を考えれば予想できた。カウンターに意識が行き過ぎたこと、柏が中盤を飛ばすロングボールを積極的に使ってきたこと、さらにリカルジーニョが下がり目からボールを散らして、ヴェルディのプレスをいなしていたこと、水原の負傷の影響がDFラインの心理に影響を与えた側面は否定できないし、そもそも李はセンターに据えるとカバーに意識が行き過ぎてラインを深くしてしまうことがある。そうした様々な要素はあるだろうけれども、やっぱり「ハート」の問題が大きかったのだろうと。それだけに我慢して乗り越えたことには価値がある。ナビスコ予選を上手く使って、次につないでいきたいね。

最後に水原について。
この日の彼のプレーは、「素晴らしい」を越えて、「感動的」とも言っていいレベルのもので、こうした限られた状況において、自分が出せる最高のパフォーマンスを発揮したところに、プロとして、サッカー人としての気概を感じた。文字通り勝利の立役者であり、この日の文句なしのMVPであったと思う。試合途中の怪我もあって、ゴールキックも蹴れないという状況でありながら、積極的な飛び出しとセービングで次々と決定機を封じたパフォーマンスと、最後までディフェンスラインを鼓舞し、勇気付けたその姿勢に敬意を表したい。今後、水原にどの程度の出場機会が巡ってくるかは分からないけれども、ただこの1試合だけでも、ヴェルディのサポーターの記憶に深く彼のことが刻まれたのではないだろうか。
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by eixeix | 2005-05-17 03:04 | サッカーとか。
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